2015年11月9日(月)

〈マーケティング論③〉

「顧客は何を買おうとしているのか?」を考えたときに、考えねばならないことは、
「顧客は何に価値を感じるか?」ということだと思います。

一般的に、人は資金と時間に限りがあり、
それらの限られた時間を「自らが価値があると感じるもの」に投入しようとするからであります。それは経済学的にも妥当なことではあります。

クレジットカード会社の「マスターカード」のCMに、
「お金で買えない価値がある、買えるものはマスターカードで。」
という文句がございます。

人は、限られた資金、お金を使い、何か物やサービスなどを購入し、もっと大事な何かを得ようとするのではないでしょうか?
それが、「お金で買えない価値」というものだと思います。

例えば、「新しいスマートフォン」を購入したとします。
スマートフォンとは、もちろん携帯電話として、離れた誰かと電話をするとか、メールをするとかという機能の他に、ネットサーフィンをしたり、写真を撮ったりなどの様々な機能があり、特に最近のテクノロジーの発達により、パソコンのように高機能になっているものがたくさんあり、様々な会社から発売されております。

基本的な、通話とメールだけなら、いわゆるガラケーでもいいかもしれません。

その中で、どれを選ぶか?は、その「お金で買えない価値」をどこに見いだすか?ということだと思うのです。
それは、もちろん、家族などの大切人と、いつでも通話できることや、いつでもインターネットができて、情報が取れたり、いつでもどこでもインターネット通販で買い物ができたり、そのようなことで、時間の短縮や、それによるストレスの軽減などもあるかもしれません。
また、ファッションにこだわる人は、「持ち歩きたくなる」ような、ファッショナブルなデザインのスマホを好まれるかもしれません。
また、音楽が好きで、音質にこだわったり、いつでも音楽をすぐ購入して聴きたいという方は、その方面に強いスマホを購入するかもしれません。

そのように、それをお金を出して購入することで、「お金で買えない何が手に入るか?」、
その「お金で買えない価値」とは「顧客が価値を感じている」部分・分野で感じるものであるのです。

Faust